子供やシニア向けの格安SIMとして定評のある『トーンモバイル』ですが、特にネガティブな評判も結構ありますね。
トーンモバイルは子供やシニア・ライトユーザー向けの格安SIM&月額1,100円と低価格なので、他の格安SIMと違って人を選ぶ部分も多いです。
今回はトーンモバイルを検討中の方に絶対に知っておいてほしいメリット&デメリットを、実際に使っている人の口コミ・評判を元に解説していきます。
子供やシニア向けの格安SIM「トーンモバイル」の特徴と良い&悪い評判をリストアップ
数百社あると言われる格安SIMの中でも、トーンモバイルは子供とシニア向けに提供している通信会社です。
「トーンモバイル」は専用のAndroidスマホ「TONEスマホ」のセット購入が必須
ドコモ回線で通信速度は格安SIM平均より遅め(動画視聴などは月1GBまで+都度1GB単位で「動画チケット」を購入)
子供の見守り&機能制限サービス「トーンファミリー(月額308円の有料オプション)」に定評あり
ドコモショップ等で取扱いのiPhone用のSIMカードサービス「トーンモバイル for ドコモ」も2021年末からスタート(混同注意)
トーンモバイルの評判(良い評判&悪い評判)で特に多い声をリストアップしてみました↓
TONEスマホの端末スペックが低い
トーンモバイルはSIMカードのみの契約ができない
トーンモバイルには最低利用期間2年がある
月額1,100円と格安SIMの中でも料金が安い
トーンスマホの端末代が安い
という事でトーンモバイルのそれぞれの評判について詳しく見ていくと共に、実際に使っている私なりの見解も併せて記していきます↓
\ 小中学生のスマホ選びに最適 /
子供向け格安SIM「トーンモバイル」からスマホ依存症対策できる小中学生向け格安SIMが登場↓
トーンモバイルの悪い評判やデメリット
トーンモバイルは一般的な格安SIMとは毛色が異なり、明確に「子供」「シニア」「スマホ初心者」向けの格安SIMというスタンスでサービスを提供しています。
なので
トーンモバイルは通信速度が遅い?⇒格安SIM平均より遅く、混雑時は通信制限並みに遅い事も
トーンモバイルのネガティブな評判の中でも特に多いのが「通信速度が遅い」「ネットに繋がらない」という部分でしょう。
トーンモバイルの通信速度に関しては上記ページで詳しく解説&実測していますが、格安SIMの通信速度の平均と比較しても確かに遅く、大手キャリアの高速通信に慣れている人にとっては混雑時間帯はストレスに感じるくらい遅くなる事もあります。
特にお昼の12時台は一般的にどこの通信会社でも回線が混雑する時間帯ですが、トーンモバイルの通信回線は特に12時台は通信速度が遅いことが多く、時間によってはウェブページを表示するのにも時間がかかる事もあります。
逆に混雑時間帯以外だと普通にYouTubeでサクサク動画を視聴できたりするので、「混雑時間帯は結構遅くなることがある」というのが正確な表現でしょう。(もちろんエリアや時間帯・トーンモバイルの回線増強具体でも変わってきますが)
トーンモバイル側はYouTube等の動画視聴など、データ通信量が大きい場合は「動画チケット」を推奨
そもそもトーンモバイルの基本プランではYouTubeなど大きなデータの通信を使うことを想定しておらず、公式ページでも以下の通り「動画チケットの購入」か「WiFiへの接続」を推奨しています↓
Q.YouTubeなどの動画は再生できますか?
A.動画チケット購入、またはWi-Fi環境下で再生可能です。
動画の視聴にはWi-Fi接続、もしくは「動画チケット」のご購入が必要です。
通信速度は通信時の回線混雑状況や通信環境による最大速度となります。株式会社NTTドコモの回線を利用 しておりますが、同社が提供する通信サービスと同等の通信速度を保証するものではありません。ファイル交換(P2P)アプリケーション等、帯域を継続的かつ大量に占有する通信手段を用いて行われるデータ通信について、速度や通信量を制限することがございます。
一般的なスマホ会社の料金プランと言えば「月額〇円で月容量△GB」のような形ですが、トーンモバイルは「最低限の通信速度が月額1,100円 + 動画やアプリダウンロードなどに必要な分だけを”動画チケット”として追加購入する」という珍しい料金プランになっています↓
動画視聴やアプリ等のダウンロードなど高速通信が必要な分だけギガを購入し、それ以外は中速無制限の基本プランで使うので、必要最低限の料金しかかからず無駄なギガ数を払う無駄がありません。
最近だとpovo2.0が基本無料+完全トッピング制に変更されたので、それと一般的な料金プランの中間のような感じでしょうか。
また2022年8月10日より月額1,100円のプラン内で月1回だけ1GB分の動画チケットを無料で追加可能になっています。(つまり1GBまで高速通信可能&他は中速無制限)
動画チケットは最大月10回まで追加することができますが、それ以上ギガを使う場合にはWiFiに接続したり他の大容量プランのあるスマホ会社を検討した方がいいでしょう。
この辺をよく読まずに「ギガ無制限で月額1,100円は安い!」と契約してしまうと、悪い評判で見かける「トーンモバイルは全然繋がらない」「YouTubeなんて見れない」となってしまう訳です。
トーンモバイルは「高速通信(動画やアプリダウンロード等)」は動画チケット以外かWiFi以外は非推奨です。ここは申込前に絶対に知っておいてほしい注意点です。
TONEスマホの「端末スペックが低い」は本当?⇒TONE e22は標準だけどTONE e21は結構厳しい
またトーンモバイルの悪い評判で次いで多いのが、“TONEスマホ”と呼ばれる専用のAndroid機種のスペックが低く使い物にならないという口コミです。
先述の通り「トーンモバイル」では通信回線と専用の「TONEスマホ」のセット購入が必須となっていますが、そのセット購入となるTONEスマホは2021年、2022年と新機種を発売しています↓
5年以上前に販売されていた「TONE m15」や「TONE m14」などの古い機種は、台湾メーカーで製造された低スペックの機種だったためにかなり評判が悪いようです。
現在トーンモバイルで購入できる「TONE e22」「TONE e21」の性能は充分?⇒ベンチマークスコアを実測
問題は現在販売しているTONEスマホの性能がどうなのかという点でしょう。
直近で発売&現在トーンモバイルで購入可能な機種「TONE e22 (2022年6月発売モデル)」と「TONE e21 (2021年4月発売モデル)」のスペックに関しては、手元のTONEスマホの実機をベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」でベンチマークスコアを実測してみた結果が以下です↓
「TONE e22」のAnTuTuのベンチマークスコアの実測結果↓
2022年発売の「TONE e22」の実測の数値をAuTuTuベンチマークスコアの目安に照らし合わせると、「標準」くらいの性能は出ており「軽いゲームくらいなら可能」というラインはありました。
AnTuTuベンチマークスコア | 動作の目安 |
総合スコア:500,000~ GPUスコア:180,000~ |
動作に問題なし |
総合スコア:350,000~500,000 GPUスコア:140,000~180,000 |
重いゲームもそれなりに可 |
総合スコア:250,000~350,000 GPUスコア:70,000~140,000 |
軽いゲームなら可 |
総合スコア:150,000~250,000 GPUスコア:30,000~70,000 |
最低ライン |
総合スコア:~150,000 GPUスコア:~30,000 |
メイン端末で利用は厳しい |
私も現在「TONE e22」を使っていますが、確かに最新のiPhoneほどサクサクヌルヌルは動きませんが、日常使いでストレスになる程スペックが低いとは感じないので肌感で妥当な数値かと。
「TONE e22」の端末価格が21,780円とキッズ携帯並の低価格であることを考えれば、価格相応なのではないかと思います。(バッテリーの持ちが多少短いですが)
そして2021年発売の1つ前のモデル『TONE e21』のAuTuTuベンチマークスコアも測定してみました↓
「TONE e21」のAnTuTuベンチマークスコアの実測結果↓
「TONE e21」の方はかなりスコアが低く、先ほどのベンチマークスコアの目安では一番下の評価で、一般的なエントリーモデルのAndroidと比べても性能面では劣ります。
もし現在TONEスマホを検討しているのであれば、圧倒的に「TONE e22」のモデルを強くお勧めします。
トーンスマホの「TONE e22」については別ページで詳しくまとめて解説しています↓
トーンモバイルはSIMカードのみの契約ができない(TONE for ドコモは可)
先述の通り「トーンモバイル」はシンプルワンプランで専用の「TONEスマホ」とのセット購入が必須となっているので、SIMカードのみの契約はできません。
実際に公式ページでSIMカードのみを契約しようとしても、TONEスマホを選択しないと先の画面に進めずSIMカードのみの申込自体が不可能となっていました。
ただ、先述の2021年12月から全国のドコモショップ等店頭で申込ができる「トーンモバイル for ドコモ」であれば、iPhone専用ではありますがSIMカードのみの契約が可能です。
ほとんどのiPhoneモデルが「TONE for iPhone」に対応しているので、手元のiPhoneに月額1,100円で中速無制限のドコモ回線を使いたいのであれば、ドコモショップ店頭やカメラのキタムラ一部店舗などで申し込んでみて下さい。
トーンモバイルには最低利用期間2年がある
2018年秋の電気事業法の改正以降、各社で「2年縛り」が撤廃され現在はほとんど契約期間の縛りを気にすることがなくりました。
しかしトーンモバイルのネガティブな評判で「解約したら違約金がかかった」というものもあり、事実トーンモバイルでは「2年(24か月)の最低利用期間」が設定されています↓
Q.最低利用期間や解約時の違約金はありますか?
A.ご契約のプランによって24ヶ月の最低利用期間内の解約には違約金が発生いたします。
TONE for iPhoneプランには最低利用期間や違約金はありませんが、トーンモバイルのAndroidプランには24ヶ月の最低利用期間がございます。期間内の解約には下記の違約金が発生いたします。
【TONE for Androidプラン】
1,000円(不課税)【基本プラン(新)】
1,000円(不課税)【基本プラン・基本プラン(アルパイン)】
9,800円(不課税)
「2年縛り」ではなく「最低利用期間」なので25か月目以降は縛りはなくなります(2年契約自動更新ではない)が、契約から24か月以内に解約や他社へ乗り換え(MNP転出)を行うと違約金が発生します。
ただ、最低利用期間の24か月以内に解約やMNP転出しても、違約金は1,000円(不課税)なのであまり気にする必要はないかもしれません。
トーンモバイルの良い評判やメリット
続いてトーンモバイルの良い評判やポジティブな側面について見ていきましょう↓
子供向けの見守り・制限機能が充実している「TONEファミリー」
続いてトーンモバイルの良い評判についても見ていきましょう。
トーンモバイル最大の特長と言えば「子供の見守り」ですが、その真骨頂が「TONEファミリー」というシステムによる子供のスマホの制限・管理機能でしょう。
トーンモバイルの「トーンファミリー」オプションでは保護者と子供のスマホを管理・制限するためのプラットフォームになっており、これを使って以下のような「見守り機能」や「制限機能」を子供のスマホに設定することができます↓
アプリ毎の利用制限(各アプリの利用時間を制限)
App Storeのアプリの年齢対象のレーティングに合わせて制限
有害なサイトへのアクセス・表示をブロック(ブラックリスト)
保護者側で許可したサイトだけをアクセス・表示(ホワイトリスト)
安全ではない着信時に警告する「あんしん電話」
TONE AIが自動で子供のスマホ利用をレポート
「TONEカメラ」で自画撮り被害を防止
スマホ全体/アプリ単位での利用時間制限でスマホ依存を予防(iPhoneでは一部アプリが利用制限の対象)
更にここ数年で被害件数が増加している「自撮り被害」を自動ブロックして防止する「TONEカメラ」利用可能です↓
特にトーンモバイルは「子供向け格安SIM」として定評があるので、この辺を目的としてキッズスマホとして持たせる保護者の方は多いです↓
月額1,100円と格安SIMの中でも料金が安い
トーンモバイルの良い評判の2つ目は、ずっと変わらない月額1,100円という低価格な料金です。
一般的なスマホ会社の料金プランと言えば「月額〇円で月容量△GB」のような形ですが、トーンモバイルは「最低限の通信速度が月額1,100円 + 動画やアプリダウンロードなどに必要な分だけを追加購入する」という珍しい料金プランになっています。(最近ではpovo2.0のトッピングが近い)
動画視聴やアプリ等のダウンロードなど高速通信が必要な分だけギガを購入し、それ以外は中速無制限の基本プランで使うので、必要最低限の料金しかかからず無駄なギガ数を払う無駄がありません。(毎月1GB分の動画チケットが無料付与されるので「高速1GB+中速無制限プラン」という表記が正確です)
実際にトーンモバイルを利用している小中学生の平均の月の「動画チケット」の購入枚数は以下の通り1~2枚程度なので、それを含めてもそこまでスマホ代が膨らむことも少なそうです。
動画チケットは最大月10回まで追加することができますが、それ以上ギガを使う場合にはWiFiに接続したり他の大容量プランのあるスマホ会社を検討した方がいいでしょう。
トーンスマホの端末代が安い
トーンモバイルのポジティブな評判3つ目は、セット購入必須なTONEスマホが安いという声です。
現在トーンモバイルで販売しているTONEスマホは以下の通り↓
「TONE e22」の端末価格:21,780円
「TONE e21 rev.2」の端末価格:9,980円
子供に人気のスマホと言えばAppleブランドの「iPhone」シリーズが定番ですが、直近の2022年秋発売のiPhone14シリーズの定価が12万円~なのを考えればどれだけ安いか分かると思います。
最近ではキッズ携帯ですら2万円以上する時代にこの低価格は家計には嬉しいですし、習い事に塾にと出費の多い時期にはかなり有難いです。
キャリア | キッズ携帯名称 | 本体定価 (製品ページ) |
ドコモ | キッズケータイ KY-41C (2023年2月24日発売) (製品ページ) |
22,000円(税込) |
au | マモリーノ6 (2023年2月10日発売) 製品ページ |
22,000円(税込) |
ソフトバンク | キッズフォン3 (2023年1月27日発売) 製品ページ |
20,880円(税込) |
トーンモバイルはこんな人におすすめ 向く人&向かない人
ここまでのトーンモバイルのポジティブ&ネガティブな評判や自分の体験からも、トーンモバイルは他の格安SIMと違って人を選ぶという事がお分かり頂けたかと思います。
以上を踏まえてトーンモバイルがおすすめなのは以下のような方です↓
自宅にWiFiがあり、トーンモバイル回線に頼らず高速通信が可能な場合
小中学生に持たせるキッズスマホとして(動画やゲームをガンガン使わせる方針の家庭は除く)
シニアなど初めてスマホデビューするけど操作や設定が心配な場合
特にミドル~ヘビーユーザーには全く向かず、「月額1,100円で無制限で使える」と契約してしまうと、スムーズに使えずイライラすることになるので全くお勧めできません。
トーンモバイルは「初心者」「子供」「シニア」とターゲットを絞っている珍しい格安SIMなので、その辺に合致する方にだけおすすめできます。
「トーンモバイル」と「トーンモバイル forドコモ」の混同注意
また混同しがちですが、「トーンモバイル」とは別サービスとして全国のドコモショップでiPhone向けのSIMカードを提供する「トーンモバイル for ドコモ」というものも2020年12月から登場しています。
公式:TONE for iPhone (トーンモバイル for ドコモ)
どちらも同じ回線と料金プランではあるのですが、「トーンモバイル for ドコモ」はiPhone用のSIMカードの契約(端末はなし)だったり、ウェブからの申込ができなかったりと結構違うので混同注意です↓
違い | トーンモバイル | トーンモバイル forドコモ |
料金プラン | 月額1,100円の中速無制限のワンプラン | |
スマホの有無 | 専用のトーンスマホ(Android)のセット購入が必須 | iPhone専用のSIMカードのみ (iPhoneは自前を準備) |
販路 | ・ウェブ申込 ・カメラのキタムラ一部店舗 |
・全国のドコモショップ店頭(エコノミーMVNO) ・カメラのキタムラ一部店舗 (※ウェブ申込はできない) |
なのでドコモショップに行ってもトーンスマホは買えません(iPhone用のトーンモバイル回線のSIMカードの契約のみ)し、ウェブからSIMカードのみの契約もできません。
「トーンモバイル forドコモ」に関しては別ページで詳しく解説しているので参考にしてみて下さい↓